建設業界の「ブラック度」格付け!元コンサルが語る6つの役者のここだけの本音

仕事・転職

隣の芝は、青くない?

「このままこの業界で、一生すり減っていくのかな……」

「同級生はなんであんなにキラキラした休日を送ってるんだろう……」


深夜、誰もいないオフィスで納期に追われ、報告書と格闘していた頃の私は、毎晩のように問いかけていました。

建設業界は立ち位置が変われば、抱えるストレスも絶望の瞬間も全く異なります。

今回は、元・建設コンサルの私が、現職であるメーカーのセールスエンジニアという
「一歩引いた視点」も交えて、主要な6つのプレーヤーのリアルを徹底比較しました。


「給料はいいけど眠れない」「やりがいはあるけど胃が痛い」

あなたが今いる場所を客観視し、明日、少しだけ足取りが軽くなるような、
そんなヒントがお届けできれば幸いです。

元コンサルによるここだけの話:6つのプレーヤーの光と影

今回は6つのプレーヤー(国交省、市町村・県、建設コンサルタント、ゼネコン、設計事務所、メーカー)について、元建設コンサル・現メーカーという立場の私が本音で解説します。
5つの指標で、その『心の温度感』を整理してみました。

国交省(発注者)
給料★★★★☆
残業時間★★★★☆
責任の重さ★★★★★
対人ストレス★★★★☆
やりがい★★★★☆

国が管理する社会インフラの管理者。国道・橋梁・ダム・一級河川・公園など。
大規模事業(プロジェクト)に関われるケースが多く、その責任の重さとやりがいは一級品。

ただ、実態は管理・発注のお役所仕事が主であるため、やりがい感じにくいように思う。
多大なる税金をするため、1つの条件を決めるときでさえ非常に手間のかかる計画・検討をするケースもある。
(検討に手間をかけすぎる結果、かえって税金の無駄だろ、と思うことも…)

災害時など緊急時には深夜・休日を問わず出勤。
(建設コンサル時代、深夜に国交省から電話がくることもありました。)
勤務先は、基本的に地整ごと(東北地整や中部地整など)となっており、数年置きに地整内の管理事務所で転勤となる。

公務員であるため安定した給料と昇格は魅力的。

県・市町村(発注者)
給料★★★☆☆
残業時間★★☆☆☆
責任の重さ★★★★☆
対人ストレス★★★★☆
やりがい★★★☆☆

自治体が管理する社会インフラ設備の管理者。県道や市道・橋梁・二級河川・公園など。
中規模~小規模施設の事業が基本。

管理・発注のお役所仕事が主であるため、やりがいは感じにくいように思う。
ただ、管理母体が小さくなるほど、地域との関わりは密接になる傾向にあり、地元愛にあふれる方は大きなやりがいを感じることと思う。
ただ、密接であることが大変になることも。地元住民に対し、説明会などを通じての説得・調整を行う機会が多く、地域住民の意見で板挟みとなることもしばしばある。

先述の国交省と比べ、計画・検討の手間は少ない印象。
裏を返せば、経験・知識が少ない自治体が多いため、技術力は身に付きづらい。

災害時など緊急時には深夜・休日を問わず出勤。
公務員であるため、給料は安定している。
残業時間は地域にもよるが、管理母体が小さくなるほど少なくなる傾向がある。

建設コンサルタント
給料★★★★☆
残業時間★★★★★
責任の重さ★★★★☆
対人ストレス★★★★☆
やりがい★★★★☆

インフラ整備事業の計画・設計・積算のプロ。公共事業が主。
大規模~小規模まで規模は様々。

様々な施設の検討・計画・設計を行うことで、多種多様な技術力・知識を身に着けることができる。
自分の設計したものが地図に残ることになり、長期的に見てやりがいを感じる人も多い。

発注者からの突拍子もない無茶振り検討や、設計項目にない内容の追加依頼もしばしば。
気づけば設計工期間近となり、図面と報告書の作成に追われることとなる。
「納品」という絶対的な期限の前では、個人の生活は消滅する。

私は休日出勤と深夜残業の末、カラダを壊した。

ゼネコン
給料★★★★★
残業時間★★★★★
責任の重さ★★★★★
対人ストレス★★★★☆
やりがい★★★★★

施工現場の元請管理者。
公共事業・民間事業、大規模~小規模まで様々。

工事内容、図面に応じて、最適な施工計画を行い、安心・安全を売りに現場を形作る。
給料は安定して高く、30代前半で年収1000万に届く人もしばしば。

現場作業は、下請け構造となることが基本であるため、大きい現場ほど管理規模が大きくなり、比例して責任も重くなる。
一次下請、二次下請などのミスや事故が、管理者の責任にもなり、最悪の場合は責任者の減給となるケースもある。

深夜業務や100時間にも上る残業時間、多大な責任の対価として高い給料が得られる。

設計事務所
給料★★★☆☆
残業時間★★★★★
責任の重さ★★★☆☆
対人ストレス★★★☆☆
やりがい★★★★☆

意匠・構造・設備設計の専門家。
公共事業・民間事業、大規模~小規模まで様々。

設計元請の下請けとなり、突拍子のない依頼や設計変更により残業時間がかさむケースも多い。
「好きじゃなければやってられない」という情熱への依存が強く、若手のうちは「やりがい搾取」に近い環境も少なくない印象。

売り上げが安定していて、残業時間が多くとも法内の設計事務所は一握りで、
いわゆる”ブラック”な会社は散見される。

メーカー
給料★★★☆☆
残業時間★★☆☆☆
責任の重さ★★★☆☆
対人ストレス★★★☆☆
やりがい★★★★☆

現場への製品供給だけでなく、設計段階から「この製品なら課題を解決できる」と
提案(スペックイン)し、プロジェクトを支える。

メーカーが持つ専門知識は多く、商品に付随する高水準な技術力・知識を身に着けることができる。
短いスパンで多種多様な現場に関わることができ、時には誰もが知るような大規模プロジェクトの一部を担えるのも面白いところ。

提案が競合にひっくり返される悔しさや、技術営業としての難しさはあるが、業務量を自分の裁量でコントロールしやすくなったことで、深夜まで報告書と格闘する日々は過去のものとなった。


私自身がメーカーに移って一番救われたのは、「自分の人生のハンドルを握れている」という感覚だった。

建設業界・プレーヤー別リアル比較表

これまでの内容を一覧表にまとめ、独自視点でランキング化しました。

ブラック度プレーヤー給与残業時間責任対人ストレスやりがい
S級設計事務所★★★☆☆★★★★★★★★☆☆★★★☆☆★★★★☆
A級ゼネコン★★★★★★★★★★★★★★★★★★★☆★★★★★
A級建設コンサル★★★★☆★★★★★★★★★☆★★★★☆★★★★☆
B級国交省★★★★☆★★★★☆ ★★★★★★★★★☆★★★★☆
C級県・市町村★★★☆☆★★☆☆☆★★★★☆★★★★☆★★★☆☆
D級メーカー★★★☆☆★★☆☆☆★★★☆☆★★★☆☆★★★★☆

自分らしくいられる場所はどこ?

建設業界を俯瞰してみると、どのプレーヤーにも「光」と「影」があることがわかります。

誤解してほしくないのは、ゼネコンや建設コンサルタント、設計事務所は、この国のインフラを支える非常に立派で、やりがいも報酬も大きな仕事であるということです。

現場を動かす高揚感や、専門技術を極める喜びは、他の職業では決して味わえない唯一無二のものです。


しかし、その「やりがい」という言葉の裏で、私自身は建設コンサルタント時代に自分を見失いかけていました。

連日の深夜勤務、迫りくる納期、削られていくプライベート。
いつしか、「何のために働いているのか」という根本的な問いへの答えが、暗い事務所の片隅で消えかかっていたのです。

私は結果として、「自分自身の体と時間」を何よりも大切にするという選択をしました。

現在はメーカーという立ち位置から業界に関わっていますが、この選択をしたことで、
ようやく自分の人生のハンドルを自分で握れている実感が持てています。


今の環境に息苦しさを感じているあなたへ。
一度立ち止まって、自分自身に問いかけてみてください。

「あなたにとって、本当に譲れないものは何ですか?」


自分の適性を知り、大切にしたいものを再確認したとき、あなたにとっての「正解の立ち位置」がきっと見えてくるはずです。
あなたが一番『自分らしく、深呼吸できる場所』は必ずあります。今の場所で泥臭く頑張る自分を、まずは一度、思いっきり労ってあげてくださいね。

コメント

タイトルとURLをコピーしました